香川県建設業協会 創立70周年記念誌
162/274

相次ぐ災害と応急復旧活動地震で起きた大規模な土砂崩れ(熊本県南阿蘇村)関東・東北豪雨熊本地震 2015年9月9日から11日にかけて、関東北部と東北地方を襲った集中豪雨は、台風17号と18号の湿った風がぶつかり、南北に連なる雨雲が継続的に発生。茨城県常総市付近では、10日早朝より鬼怒川の数カ所で越水や漏水が発生、昼過ぎには堤防が決壊した。これにより常総市の鬼怒川と小貝川に挟まれた広範囲が水没し、死者2名、負傷者40名以上の人的被害のほか、全半壊家屋5,000棟以上という甚大な被害をもたらした。 2016年4月14日、熊本県熊本地方を震央とする震源の深さ11km、マグニチュード6.5の地震(前震)が発生し、熊本県益城町で震度7を観測した。その28時間後、4月16日1時25分に、同じく熊本県熊本地方を震央とする震源の深さ12km、マグニチュード7.3の地震(本震)が発生し、西原村と益城町で震度7を観測した。2度目の地震は1995(平成7)年に発生した兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)と同規模の大地震であった。 地震の影響で、熊本県を中心に九州各地で大規模な斜面崩壊や土石流、地滑りなどの土砂災害が起こり、その数は190件に上った。8割以上が熊本県で、特に南阿蘇村付近に被害が集中した。また、天守入り口の石垣や屋根瓦が崩落した熊本城の痛々しい姿は連日テレビで放映され、被害の大きさを物語っていた。この地震による死者数は、避難生活によるストレスや持病の悪化などが原因の震災関連死も含めると200人を超えた。台風18号の影響による大雨で崩落した鬼怒川プラザホテルの一部写真提供:共同通信社写真提供:共同通信社香川県建設業協会 創立70周年記念誌160

元のページ  ../index.html#162

このブックを見る